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UECで学ぶ

教員紹介

産総研連携研究室

先﨑 純寿 連携教授

所属:国立研究開発法人産業技術総合研究所

メールアドレス:junji-senzaki@aist.go.jp

専門分野:半導体デバイス工学

ウェブサイト
先﨑 純寿 連携教授

研究目的

SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)に代表される次世代パワー半導体は、電気自動車(EV)のインバータ、鉄道車両の電力変換装置、再生可能エネルギー用パワーコンディショナ、5G基地局などで実用化が進み、省エネルギー社会を支える基盤技術となっています。

一方で、半導体ウェハ内部に存在する結晶欠陥は、デバイスの歩留まり低下や長期信頼性劣化を引き起こす大きな課題です。本研究では、最先端の計測技術と高度なデータ解析により結晶欠陥を可視化し、その欠陥がデバイス性能や寿命に与える影響を体系的に解明します。

さらに、ウェハ品質評価とデバイス信頼性評価・寿命予測を統合することで、高信頼性な次世代パワー半導体デバイスの社会実装を加速することを目的としています。

具体的な研究内容

次世代パワー半導体の社会実装を阻む本質的課題は、単に結晶欠陥の有無を指摘することではなく、その欠陥がデバイス歩留まり・信頼性・寿命にどの程度、どの機構を通じて影響するのかを定量的かつ再現性をもって説明できない点にあります。本研究では、この課題に対し、ウェハ品質、デバイス電気特性、信頼性試験結果、さらにはモジュール特性までを対象としたデータを体系的に蓄積し、欠陥—特性—劣化挙動を横断的に扱う包括的データベースの構築と、その解析基盤の整備を進めています。

特に、デバイス試作の前後で取得される「ウェハ品質データ」と「デバイス歩留まり・信頼性データ」を同一フレームワークで紐づけ、データを投入するだけで統合解析が可能な解析ソリューションを開発しています。これにより、ウェハ品質に基づく歩留まり予測にとどまらず、予測精度の変化そのものを指標とした量産ライン状態の兆候検出など、製造プロセス理解へ発展させることを目指しています。

さらに、次世代パワー半導体デバイス特有の信頼性劣化現象に着目し、劣化メカニズムに立脚した寿命予測試験法の構築にも取り組んでいます。ここでは、相関解析に留まらず、劣化物理に基づいて加速試験条件と実使用条件を結び付けることで、デバイス信頼性試験の高度化と試験時間短縮を同時に達成する新たなアプローチを提案します。

教員からのメッセージ

半導体を「作る」だけでなく、「測って理解し、社会で安心して使える形へつなげる」研究です。実験が好きな人、データ解析やAIに興味がある人、研究成果を社会につなげたい人と、一緒に研究できることを楽しみにしています。